プラークコントロールの重要性について

口腔内を健康に保つためにはプラークコントロールは必須です。吉村歯科医院では患者さんのみなさまに、できる限りブラッシングによるプラークコントロールの重要性を啓蒙しています。とにかく、小さな問題をほっておいて大きな問題にしないように、が合い言葉になっています。

上の写真は歯肉炎が著しい20代の女性の口腔内所見です。ほとんどの部分で歯茎が赤く腫れ上がって、ちょっと触っただけで歯茎から出血します。このままほおっておけば、歯肉炎がどんどん悪化して、歯周炎に移行し、歯を支えている組織が崩壊して、30代から40代にかけて歯槽膿漏で何本か歯を失っていくものと推察されます。


上の図は初診時の患者さんの磨き残しを示した物です。ほとんどすべての歯にプラークが付いていました。口腔内を見てもらいながら、その日のポイントを絞って磨き方を患者さんと一緒に研究していくことを繰り返します。この図は家に持って帰って、ブラッシングの参考にしてもらいます。


上の写真は、約4ヶ月後の口腔内所見です。専門的にはまだ問題が残っていますが、赤く腫れ上がっていた歯茎は、引き締まって、出血もしません。プラークコントロールが確立されてきています。


上の図で解るように磨き残しはほとんどなくなってきました。正しく、しっかりとブラッシングを行えば、あのように腫れ上がった歯肉も歯ブラシだけで良くなってしまうのです。この患者さんは、このまましっかりやっていただければ、今後歯槽膿漏で苦しむことはないでしょう。このように、プラークコントロールはとても重要なのです。