デンタルプレスケールによる
インプラント補綴の評価

患者さんは咀嚼障害を訴えて来院されました。

左の34番でかろうじて咬合を支持しています。上顎の顎堤は著しく吸収しています。

上顎は義歯を使用していましたが、下顎は左下臼歯部のブリッジが脱離していました。
右下7番、5番残根は保存不可能なため、抜歯となりました。

診断の結果、上顎はコーヌス義歯で、下顎はインプラント補綴で咬合支持を回復することにしました。

右下67欠損、左下67欠損に2本ずつインプラントを埋入することにしました。

設計した位置と方向にインプラント床を形成しました。

インプラント埋入を完了した所見です。

骨とインプラントの結合(オッセオインテグレーション)を約3ヶ月待ちます。その間インプラント周囲粘膜はブラッシングを行い、健康な状態を築きます。

上部構造装着後の状態です。インプラント周囲粘膜は良好です。

X線写真でもインプラント周囲に異常は認められず、上部構造の適合も良好です。
上部構造装着後の口腔内所見です。


前方、側方ガイドも良好です。


インプラントおよびコーヌス内冠周囲粘膜の状態も良好です。
患者さんは審美的にも機能的にもたいへん満足されています。


上の図はデンタルプレスケールで、最終補綴後の咬合バランスを検査したものです。
左右のバランスはほぼ均等で、咬合の重心も歯列のほぼ中央に位置しています。
インプラント補綴で大臼歯部に咬合支持を獲得できたことによって、すばらしい結果を得ることができました。